詳しくは「活動報告」に「匠の技と新技術」として掲載していますが、横須賀には他都市に誇れるものがたくさんあります。
しかし、そのことがあまり地元では知られていないことが多いように思います。昨日、視察した造船業についてもそのことがいえます。造船といっても大きな船の製作ではなく、FRPという強化プラスティックで作られたボートの製作です。プレジャーボートといって、アメリカのマイアミ沖でトローリングで大きなかじきマグロを釣るのに使うような大型のモーターボートです。これが出来上がると、3億円ぐらいするそうです。どんな人が買うのでしょう。
この船の製作に当たるのは東京の造船所ですが、わざわざ横須賀で作り始めました。なぜ横須賀でなければならないのか、聞きたくて視察をさせてもらいました。その理由は卓越した技術力だそうです。
日本には昔から船大工といって、昔の木造船時代から造船にかかわる仕事がありました。現在、大きな船に木造はありませんがその技術は現代のFRP船にも活きています。しかし、近年はその船大工がめっきり少なくなり、東京にも数少ないそうです。その船大工が横須賀には20名位いることから、あえてそうしたとのことです。今、実寸の図面がひけ、船図どおりの微妙な加工のできる技術者はほとんどいないそうです。この会社ではこの横須賀の技術力と自分たちのプレジャーボート界の知恵と経験を融合させて、新しいマーケットを作りたいと言っていました。このような試みが無ければ、今いる船大工さんも高齢化し、後継者を作らなければその技術もこれで終わりとなります。
いみじくもその人曰く、「横須賀には他にない技術がある。しかし、その技術をつないでいくための夢がない」。
このことはさまざまな、業種にも当てはまることかもしれません。伝統と裏づけされた技術そして新たなマーケットの開拓によって、「夢」のある仕事が生まれたり、また再生できたりするのではないでしょうか。このことは農業や漁業、商業、工業あらゆる仕事に通じることだと思いました。
