活動報告

中核市サミット2010in郡山

田辺 昭人

明日を拓く中核市  〜活気あふれる地域社会を目指して〜

基調講演 「流動化する政局と中核市の役割」

元内閣官房副長官 石原信雄氏
改革を標榜し、政治主導・地域主権をマニフェストのひとつとした民主党政権が誕生して一年。地方は、厳しい地方財政の強化に向け、地域主権戦略大綱がどのように実行されるのか、期待されてきた。しかし、参議院選挙の敗北という結果を受けて、与党民主党の迷走により、その動きに対し後退の懸念を抱く。
今こそ、国と地方の協議の場をつくる法律を成立させるべきである。
しかし、現実には地方の意見にも統一性が持ちにくい状況がある。それは、都道府県と市町村の意見の違いであり、政令市と一般市町村の関係についても同様である。その原因は事務権の違いに起因するそうである。
今後の財源譲渡を考慮して、国・県・市三者の一致がなければ、その実行は困難であり、その中での中核市の果たす役割は重要である。
また、今後国の出先機関の原則廃止が叫ばれると同時に、広域化つまり道州制への移行が課題となる。現政権の下では、職員の帰属の問題や受け入れ等の問題に対して、期待が薄いとの事であった
また、ひも付きと呼ばれる補助金の廃止と一括交付金化につては、使途の対象範囲が問題とされ、各省庁の関連予算の一般財源化が求められるが、交付の基準や法的な位置づけ等定まっておらず、具体的進展が見られない状況とのこと。
平成23年度の地方財政対策を見ても、大変厳しい状況であり、抜本的な税制改正を求めるため、今地方から声を上げる時期ではないだろうか。
国の財政の悪化は地方への負担の転化となってくる。その危機を乗り越えるためには、中核市の意見集約が必要。中核市自治体への期待は大きいものと感じた。

分科会 「地産地消を通した地域の活性化への取り組み」

出席した中核市
青森市・盛岡市・いわき市・船橋市・豊田市・奈良市・福山市・宮崎市・鹿児島市

中核市においては、地産地消に関するさまざまな事業が展開されているが、生産者、実需者、消費者それぞれの要望の違いや、加工品の開発と販路の拡大等の課題がある。そこで、地域活性化の観点から地産地消の推進と6次産業化の取り組みについて、課題と今後の推進方策等についての討論が行われた。
因みに6次産業について調べたところ、農業本来の第1次産業だけでなく、他の第2次・第3次産業を取り込み、高付加価値とするもので、第1次の1と第2次産業の2、第3次産業の3を足して「6」になることでの造語である。
前日、訪問した会津若松市における視察と同様、農業のブランド化、消費者への直接販売、レストランの経営など、この分科会のテーマと共通する内容である。各自の産業による連携で農村の活性化や、農産業経営体の経営の多角化が出席自治体のキーワードとなっている。
各市共通の取り組みは、直売所の設置とそのための支援。産品のブランド化、学校給食を利用した「食農教育」と消費拡大。地産地食料理のイベント開催等である。
特に印象的なのは、盛岡市における「産地直売所活性化運動」である。直売所の魅力は安心・おいしい・安い。一方の難点は販売価格が安く、利益が薄いこと・品揃えの難しいことである。盛岡市では事業者が経営感覚を取り入れるために、経営診断等の支援で活性化を進めている。
また、豊田市では「農ライフ創生センター」を開設し、大手企業退職者の就業支援、団塊世代の生きがい対策、農業の後継者育成などを目的として運用しているのも特徴的といえる。
しかし、船橋市のような東京近郊の都市圏での取り組みには、難しい問題として臭いや騒音などの苦情対策や、他にも農業者の高齢化や後継者不足などが挙げられる。
諸問題への解決は困難なことと思うが、ここで6次産業化のなかで視野を広げて他産業との連携や品揃え対策として、近隣自治体との連携などが必要と考える。

議会報告 Assembly Report
ご意見・お問合せはこちらから