活動報告

会津若松市「地産地消」運動推進事業への取り組みについて

田辺昭人

1.事業取り組みの経緯

平成14年、同市の食料・農業・農村のあり方を定めた「会津若松市食料・農業・農村基本条例」が制定され、さらに計画的に推進するための基本計画が策定された。
その中で、地域内における食糧の自給体制の確立を基本として、自給率の向上と健全な食生活の推進を図ることとした。
また、顔の見える農業や食の安全性が求められる中で、市民の共通認識に立った施策が求められてきた。平成19年には「あいづわかまつ地産地消推進プラン」を策定し、生産、流通、消費、食育の視点での方針、施策、目標を定め、取り組んでいる。

2.実施体制

事業推進組織として「地産地消推進協議会」を設置。
農業関係をはじめ、流通、消費者、調理士会、教育委員会、農業委員会、市農政部等、多岐にわたる構成である。
その効率的活動を図るため、3つの分科会を設置した。
・流通加工部門
・集団給食部門
・旅館飲食部門

3.現在の主な取り組み

・地産地消推進協議会、分科会の開催
・安心・安全な農産物の生産
・地元農産物の安定供給  地元農産物のブランド化
・地元農産物の消費拡大  ホームページ、広報誌等を通した情報発信
・食育の推進   地元産物を使用した料理教室の開催

4.取り組みの効果

・ 地産地消認識度の向上 59%(平成18)→74%(平成21)
・ 食料自給率の向上   約90%
・ 環境にやさしい農業の推進 
・ 直売所設置数     19箇所(平成18)→22箇所(平成21)
・ 学校給食農産物利用割合 41%(平成17)→51.5%(平成20)
・ 農林業体験交流人口1706名(平成18)→3285名(平成21)

5.今後の取り組み

・ 「地産地消」プランの見直し
・ 農商工連携による広域的推進
・ 観光資源を利用した地産地消の推進

所見

会津若松市における「地産地消」に対する取り組みは、効率的かつ積極的である。
協議会のもと、各分科会が部門別に機能的に配置され、それぞれの活動を行っている。さまざまな立場で、ニーズの把握、情報の共有、相互理解の促進を図っていることは、大変重要なことと思われる。
また、ブランド化を目指し、安全安心な農産物を提供する姿勢や消費の拡大に向け、イベントの開催、情報の発信にも積極的に取り組まれている。そうした取り組みは、地域内における認知度や自給率の向上だけでなく、地域外にも波及することであろう。
今後の課題として、大消費地に向けた情報発信と認知度を向上させることにより、更なる拡販を目指すべきではと考える。そのためにはデパ地下など、常設の販売網を構築することではないだろうか。

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